保育士とナースの存在
最近の資格の中には、短大や専門の教育機関での学校教育を、資格試験の前提とする国家資格が増えておりますが、保育士の資格も平成3年以降の高校の卒業生では、大学や高校の保育科の卒業生、さらに平成8年以降では、短大や大学の卒業などどんどん敷居が高くなっています。
この問題は、近年の少子化の傾向から保育園などの施設が少なくなっている現状と、国家資格の中でも比較的簡単な保育士を目指し、この資格を得る方が増えていることが原因で、需要と供給のバランスから、今は折角保育士の資格をとっても、あまり求人に恵まれているとは言えない様です。
この問題とは逆に、看護師の資格においては、高齢化の問題から患者の数は増えつづけ、同じように比較的簡単な国家資格でありながら、求人の内容が豊富で、転職などもしやすく、給料などの待遇もとても良いのが現状です。
ですから、まだ学生のうちにどちらの資格を目指したら良いのかを問われたら、看護師の方が断然に有利です。しかし、基本的に子供と触れ合うことが好きで、またこれからの将来を担う園児達の傍らで、その成長を見守ると言う保育士の仕事は、とても重要でやりがいがあり、何よりも自らが主体となって働ける職場です。看護師の目的は、基本的に医療における診療や治療などの行為が制限されており、医師をサポートすることが目的です。その為、自らが主体となって施設の環境を改善したり、また、患者への対応を改善することはとても困難です。
また、保育士・看護師、ともに女性が働きながら家庭との両立を図るためには欠かせない存在なのです。ともに政府が力を入れ人手不足を解消してくれないと世の中変われないはず。子供は病気をするものです。少しの熱を安心してみてくれる保育所があれば、こんなに嬉しいことはありません。親の負担は大きいですが保育所や学校に看護師の配置を義務化してくれてたらどんなに助かるか。
企業がワークライフバランスを提唱しても、ツールが揃ってない限り浸透させるのは困難なのです。